心のまど

心のまど

石井智恵美

 久しぶりに牧師エッセイを書いてみようと思います。コロナ禍の中で、少しでも教会員・求道者のみなさんとつながりを持てればとはじめた牧師エッセイ「まど」でしたが、2022年2月にNo.6 で終わっていました。昨年、ようやくコロナが5類に引き下げられて、インフルエンザと同じ扱いとなり、教会の活動も少しずつ動いてきました。それに合わせてではありませんが、月に一度を目標に、今年から「まど」を再開したいと思います。
 今年は元旦から大地震と事故が続き、まだ地震の全容もまだわかっていない状況にあります。世界ではウクライナ、パレスチナ、シリア、ミャンマー等で戦争が続いて世界に暗雲が立ちこめているような状況です。私たちは平和を祈りながら、なかなかそれが実現しない現状に、無力感に襲われることもしばしばです。しかし、そういう時だからこそ、人と人がつながりあうことを忘れたくないのです。身近な人と思いを分かち合う「心のまど」を閉じないでいたいのです。
 金曜日の黙想会で、黙想を終えて今週は豚汁とごはんの簡単な食事をしながら、ぽつぽつと参加者とお話を分かち合いました。深く沈黙に集中した祈りの後の暖かい食事は体に沁みて、不思議と話が弾みます。何気ないそのようなひと時が、危機の時をいつか支えるのだと思います。スマホやネットをたまには閉じて、心のまどを開く?そんな時を皆様も身近な人と是非分かち合ってみてください。