尊厳ワークショップ

尊厳ワークショップ

石井智恵美

 先日、農伝で開催された「尊厳ワークショップ」(講師:ジェフリー・メンセンデイークさん・桜美林大学チャプレン・ドナ・ヒックス著『尊厳のリーダーシップ』翻訳者)に参加しました。皆さんは、「尊厳」とは何だと思われますか。ヒックスの定義はこうです。「お互いに価値と弱さ(Vulnerbility)を認め受け入れ合うところに生まれる平安である」と。私たち一人一人がかけがえのない価値を持っていること、また、同時に弱さ・傷つきやすさを持っていること、それを認め合い受け入れあうことだ、と。つまり、尊厳とは関係性の中にある、ということです。相手との関わりの中で、尊厳が尊重されもし、傷つけられもする、ということなのです。ハラスメントや虐待、暴力などは人の尊厳を傷つけます。しかし、傷に注目するのではなく、尊厳に注目し、そこに立ち返ることが、問題解決のカギになる、ということも教えられました。尊厳を大切にする10の態度、また尊厳を傷つける10の誘惑を、学びましたが、ここでは書ききれないので、またいつか。尊厳を大切にするには、コツがある、ということを学びました。そして、他者の尊厳、自分の尊厳はもちろんですが、人間を超えた大きな存在につながっている尊厳意識があるところでは、どんな困難があっても生き延びることができる、ということをネルソン・マンデラの例で話されました。教会も互いの尊厳を大切にする場でありたいと願いつつ、互いに努力をしてゆきたいものです。