コロナ禍における信仰生活
石井智恵美
コロナ禍で対面礼拝が行えない中、わたしたちはどのように信仰生活を送るべきでしょうか。本当はみんなにじかに会って、つながりあうところで信仰が励まされ養われてゆくのに、と多くの人は思っているはずです。人と人がつながり合うところに力がある。それは本当です。
今は、感染防止を徹底しても、集まるのは危険、という感染状況だからこそ、三鷹教会は対面礼拝休止を決めました。
土曜日にメールで週報と説教原稿を送付していますので、それを手掛かりに家庭礼拝を守ることが出来ます。また、オンライン礼拝に参加できる方は、かろうじてパソコン上ではありますが、皆さんと会えて、主日礼拝を守ることができます。しかし、オンライン礼拝に抵抗のある方、また、そもそもコンピューターの操作が難しくてできない、パソコンやスマホを持っていない、という方は、オンライン礼拝には参加できません。
そこで、郵送で週報や説教原稿を送付するのですが、郵便事情が変わって土日配送・翌日配送はなしになりましたので、どうがんばっても月曜日発送をすれば、水曜日にしかお手元に届かないことになります。約40名ほどの方々が、そのようにしか、教会の情報を受け取れないでいるのです。そのような情報の格差が起こっていることに心を痛めています。
これを解消するためには、牧師ががんばって、火曜日には説教を執筆することです。水曜日に発送作業をすれば金曜日にはお手元に届くことになります。しかし、火曜日に説教を執筆するというは、かなり無理があります。生活の中で聖書の言葉を味わいながら、黙想を深めてそれを説教の言葉に落とし込んでゆくというプロセスを主日礼拝が終わってすぐの2日間ほどに圧縮して執筆せよ、というのは、牧師に大きな無理を強いることです。やろうと思えば形にはできますが、無理をした説教がよいものになるとはあまり思えないのです。この点、ご意見をお聞かせください。
むしろ、聖書の言葉を一人一人が置かれた生活の場で読み味わう、ということが大切なことではないでしょうか。説教の言葉が事前に届かなくても、神がその場に働かれることを信じ、自分で読み味わってゆく、という姿勢を育むことをしてみてはいかがでしょうか。
そこで聖書の「身読」法をお教えします。体と呼吸で聖書を読み味わう方法です。まず一人静かな場所に座ってください。そして目をつぶって腰骨をまっすぐに立てて深呼吸を1~5分ほどしてみてください。それから、その日の聖書の個所を開きます。まず息を入れて、息を吐きながら一行一息で読みます。読み終わったら、また息を入れて次の一行を読みます。できるだけお腹から呼吸をします。呼吸と言葉のリズムがととのってきたらしめたものです。ご家族で読む時は輪読をしてみてください。読み終わったら、3~5分間その場面を沈黙のうちに思いめぐらして、神さまやイエスが語りかけてくる言葉を聞いてください。書き留めておきたいことがあればノートを用意しておいて書き留めてもいいでしょう。そして主の祈りを唱えて自由祈祷をして終わります。神さまのために捧げる時間が礼拝です。豊かな家庭礼拝となりますように。